海外からも多くの人たちが訪れる「能登イタリアンと発酵食の宿 ふらっと」
そこで料理を提供しているのが、オーストラリア人のシェフ「ベンジャミン・フラット」通称ベンさん。
ベンさんは地元に伝わる発酵食品を伝統的技法で自ら仕込み、「能登イタリアン」という独自の料理スタイルを確立させました。
そして一緒に宿を切り盛りしてるのが、妻の船下智香子さん。
能登半島の先端にある能登町でこだわりの料理をふるまうベンジャミン・フラットさんについて調べてみました。
ベンジャミン・フラットさんと妻の船下智香子さんプロフィール
明日の情熱大陸は、民宿主人のベンジャミン・フラット。
— 情熱大陸 (@jounetsu) August 10, 2019
発酵王国・石川県能登町生まれの妻と共に民宿を営み、地産地消にこだわる。日本一と言われるこだわりの朝食、夏だけに振る舞われる“究極の発酵料理”をご覧あれ!明日11日夜11時放送📹#情熱大陸 #mbs #tbs #石川 #能登 #旅 ♯お盆 ♯夏休み pic.twitter.com/lClEscfj1x
ベンジャミン・フラット
生まれ年:1965年 ※59歳 2024年現在
出生地:オーストラリア・シドニー
13〜18歳まで両親が経営していたFLATT’S CAFE を手伝う。
30歳、シドニーのイタリアンレストランでヘッドシェフをしているときに、妻の智香子さんと出会う。
その後結婚し、1997年に民宿ふらっとを開業。
2012年現在の場所に移転し現在に至る。
息子さんが一人います。
船下智香子さん(ふなしたちかこ)
生まれ年:1970年 ※54歳 2024年現在
出生地:能登
民宿さんなみの長女。
大学卒業後、地元の学校で講師をしたのち、オーストラリアで現地の公立小学校などで日本語教師をする。
1年後に帰国しベンと結婚。
ベンジャミン・フラットさん 生い立ち
オーストラリア・シドニーから車で3時間の小さな町に生まれました。
実家はレストランを営み、両親はシェフだそうです。
ファームトゥーテーブル(農場から食卓が近い環境で、新鮮な食材を地産地消する)のレストランで、農作物を育てたり、ヤギや鶏も飼っていたようです。
13歳からキッチンで手伝いを始めました。
当時は薪ストーブのオーブンを使っていたそうで、一年中、朝から晩までオーブンの上には何か鍋がのっていました。
部屋の中はいつもいい匂いが漂い、それが大好きだったそうです。
薪ストーブ
炎の揺らぎや薪が燃える音でリラックスできます。
暖房に光熱費がかからないことなどがメリット。
薪ストーブの上で料理をする人も多いですね。
しかし、薪ストーブや煙突を設置するには100万円前後の費用がかかり、薪の調達やメンテナンスなどに手間や費用もかかります。
冬場にはこちらの薪ストーブさんに身も心も癒されます🪵🔥🌿 pic.twitter.com/I41qUd7T2l
— ユーカリ香房 (@koboyukari) January 28, 2024
「オーストラリアの学校では、男女関係なく好きな科目を選べるのですが、私は家庭科を選んでいました。先生に頼まれて、いつも私がレシピを考案し、メニューのプランを立てていましたよ」と言うベンさん。
妻の船下智香子さん 生い立ち
能登町で祖父母の代から続く民宿「さんなみ」の長女。
「さんなみ」は本物の郷土料理を提供する名宿で、両親の代には漫画「美味しんぼ」にも登場しました。
父親は能登の魚醤「いしり」づくりの名人。
石川県が認定する〈ふるさとの匠〉に選ばれてます。
若いうちに色々な経験をしたいと思い、ワーキングホリデーで日本語教師としてオーストラリアへ渡ります。
その時のホームステイ先が、ベンさんの両親の家でした。
「いしり」って?
新鮮な真イカの内蔵を塩に漬けて3年ほど発酵させた魚醤です。
能登イタリアンと発酵食の宿「ふらっと」
日本三大民宿「さんなみ」の生まれ変わり
— ファイブペンギンズ (@FIVE_PENGUINS) January 6, 2021
能登イタリアンの宿ふらっと( #能登町 / #石川県)#ファイブペンギンズ👇🏻https://t.co/HLtKtHGpCw
この宿の記事はこちら👇https://t.co/tqOXUmJsm4#国内旅行#旅好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/5c0ljAJLNO
日本海と立山連峰を眺められる高台に建つ「ふらっと」。
1日4組の小さな宿です。
夕食に登場する「能登イタリアン」は、ベンさんが考え出したオリジナル料理。
自家製の発酵食品をベースにイタリアンにすることで親しみやすくしてるそうです。
デンマークにある世界一のレストラン「noma(ノーマ)」の料理チームが発酵について学びに来たことがあるそう。
イタリアのスローフードの大学で講義をしたこともあるそうです。
世界一のレストラン「ノーマ」とは??
コペンハーゲンのレストラン。
開業以来20年間、「世界のベストレストラン50」における5度の世界1位獲得。
ミシュラン3つ星を得て、世界にさまざまな影響を与え続けたレストランです。
しかし、2024年末で通常営業を終えると発表がありました。残念ですね。
息子さんも宿のお手伝い
「息子は発酵食が大好きなんです。18歳からいしりも一緒につくり始めました。結構重労働なんですが、本人は音楽をガンガンかけながら、遊びみたいに楽しそうにやっています。」と智香子さん。
ゆくゆくは宿を継ぐのでしょうか。
頼もしいですね。
能登の発酵食品
いしり
能登発!天然調味料「いしる」「いしり」を活用しよう #いしる #いしり #調味料https://t.co/iQmBQZeynT
— オリーブオイルをひとまわし【公式】 (@olihito_news) July 18, 2018
醤油より昔からあったともいわれる能登地方に伝わる魚醤。
地域によって「いしる」「よしる」などとも呼ばれるそう。
能登町ではイカの内臓と塩だけで漬け込みます。
イカを使ってるのは能登町だけで、鯖やイワシでつくるところもあるそうです。
1年以上漬けたものが一般的も、ベンさんは3年熟成させて、まろやかな味にしてるそう。
魚の旨みを凝縮させた濃厚なだしのような味で、和洋問わず使えるようです。
こんかいわし
秋の昼飯
— 日本の食生活全集 (@imgnbkpro) September 11, 2023
田んぼから帰ると、姑さんが里芋の皮をむいてゆでて待っている。いもおはぎをつくるのである。冷たいごはんにゆでた里芋をごはんより多く入れて、すりこぎでつぶす。
『聞き書 富山の食事』 砺波散居村の食よりhttps://t.co/0FSWVKuaYn#農文協 pic.twitter.com/rPfbMx4Iqq
魚をぬかで漬けたものです。
イワシを使った「こんかいわし」は、ベンさんの大好物。
「ふらっと」の朝食メニューとして宿泊客に提供されてます。
「ちょっとあぶって、ご飯の上にのせて食べるのが最高!」とベンさん。
ぬかも捨てずに焼き、ふりかけのようにして食べるそうです。
ひねずし
ひねずし
— 日本の食生活全集 (@imgnbkpro) August 18, 2021
すす、またはなれずしとも呼ばれ、奥能登では古代と同じ方法が伝承されて各家で漬けられている。祭りにはなくてはならない食べものである。魚はうぐい、あゆ、あじ、さば、はちめ(めばる)、たい、鮭などを使う。
『聞き書 石川の食事』 能登山里(徳成)の食よりhttps://t.co/0aAno40KLW pic.twitter.com/BGPWdmK002
塩漬けにしたアジとご飯を、山椒の葉や唐辛子と一緒に漬け込んだもの。
ヤギのチーズのような旨みと酸味あり。
海のチーズとも言われてます。
主に奥能登でつくられ、春から準備を始めて、地域の夏祭りには欠かせないごちそうだそうです。
べんこうこ
つくり方はさまざまあるも、能登町の「べんこうこ」は、干した大根をいしりに数日から数週間漬けるシンプルなお漬物。
炭火でじっくり焼けば、お酒のつまみにいいそうです。
「ふらっと」の予約と場所
予約
予約は電話で受けてます。※受付時間:9時から21時まで
連絡先:0768-62-1900
予約は6ヶ月前より
新規予約、問い合わせは電話のみ受けてるそうです。
一日4組のみ予約可能。
当日予約不可。
6才以上、2名以上から。
平日 本館1泊2食税込20350円
檜風呂付き離れは平日料金、週末料金、祝日料金に2200円追加料金
金、土、日、祝前日、祝日 税込22550円
特別期間 税込25300円(ゴールデンウイーク2021/4/28〜5/8、お盆8/12〜15、シルバーウイーク9/15〜18、22〜24)、年末年始12/29〜1/3)
子供は小学生以上で利用可能。
一泊二食7700円税込。
夕食はスープ、パスタ、ジュース、パン、デザート。
朝食は大人とほぼ同じ朝ごはんのようです。
支払い方法:現金、paypay、visaカード
料金によって夕食内容が変わります。
すべて能登の魚介類を使ったイタリアンのコースです。
朝は地元産コシヒカリと能登らしい朝ご飯が提供されるようです。
アレルギー対応不可。
場所
〒927-0443 石川県鳳珠郡能登町矢波27−26−3
電話: 0768-62-1900
まとめ
今年の元日に震度7の地震が能登地方を襲いましたね。
水道は復旧したものの、いまだ営業再開の目処が立っていないそうです。
特に被害が甚大な能登半島で宿を営むベンさん。
大変な苦労をされてると思いますが、災害に負けずに悲しくなりすぎないで頑張ってほしいです。
一日も早い復興を心よりお祈りいたします。
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